銀行に行かなくても大丈夫!自宅で始めるオンラインバンキングのやさしい使い方と安全対策
銀行窓口に行くのが大変...と感じていませんか?
銀行での手続き、例えば残高の確認や他の口座への振込などで、「もう少し気軽にできたら良いのに」と感じることはありませんでしょうか。銀行の窓口は開いている時間が決まっていますし、足を運ぶのが難しい日もあるかもしれません。
このような時に便利なのが、「オンラインバンキング」というサービスです。これは、ご自宅にいながら、インターネットを通じて銀行の様々な手続きを行えるサービスのことです。
「でも、インターネットでお金の手続きなんて、難しそうだし、なんだか不安だわ...」
そう思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、オンラインバンキングは正しい知識を持って利用すれば、とても便利で安全なサービスです。この記事では、オンラインバンキングがどのようなものか、どうすれば安心して始められるのか、そして安全に使い続けるための大切なポイントを、一つずつ丁寧にご説明します。
オンラインバンキングとは?
オンラインバンキングとは、お持ちのスマートフォンやパソコン、タブレットなどを使って、インターネット経由で銀行のサービスを利用できる仕組みです。
例えば、次のようなことができます。
- 残高や入出金明細の確認: 今、いくら銀行に預けているか、いつ、いくらお金が入ったり出たりしたかを確認できます。
- 振込・振替: 他の口座へお金を送ったり、ご自身の他の口座へお金を移したりできます。
- 定期預金の作成・解約: 定期預金の手続きもオンラインで可能です。
- 各種支払い: 税金や公共料金などをオンラインで支払える場合もあります。
これまでは銀行の窓口やATMで行っていたこれらの手続きを、ご自宅や外出先など、インターネットがつながる場所ならどこでも、時間を選ばずに行えるようになるのがオンラインバンキングの大きな特徴です。
オンラインバンキングのここが便利!
オンラインバンキングを利用すると、次のようなメリットがあります。
- 時間を気にせず手続きできる: 銀行の窓口が閉まっている時間帯や、夜間・休日でも手続きが可能です。(一部のサービスを除く)
- 自宅や好きな場所で利用できる: 銀行まで行く必要がありません。移動時間や交通費もかかりません。
- 手数料がお得になることも: 窓口での手続きと比べて、振込手数料などが安く設定されている場合があります。
- いつでも残高などを確認できる: 気になった時にすぐに口座の状態を確認できます。
始める前に準備すること
オンラインバンキングを始めるには、いくつかの準備が必要です。
- インターネットにつながる機器: スマートフォン、パソコン、タブレットのいずれかが必要です。
- インターネット環境: ご自宅にWi-Fiがあるか、スマートフォンの通信契約がインターネットに接続できる状態である必要があります。
- お使いの銀行の口座: オンラインバンキングを利用したい銀行の口座を持っていることが前提となります。
- 本人確認書類など: 申し込み時に必要な場合があります。
ご自身がお使いのスマートフォンやパソコンが、オンラインバンキングを利用するための条件を満たしているか、まずは確認してみましょう。
始め方のステップ(一般的な流れ)
オンラインバンキングの始め方は、銀行によって少しずつ異なりますが、大まかな流れは次のようになります。
- お使いの銀行のウェブサイトを確認する: インターネット検索などで、お使いの銀行の公式ウェブサイトを見つけます。
- オンラインバンキングの申し込みページを探す: ウェブサイトの中に、「個人向けインターネットバンキング」のような名前でサービス案内がありますので、そこから申し込みに進みます。
- 案内に従って必要事項を入力する: 画面の指示に従って、口座番号やお名前、ご住所などの情報を入力します。この際、本人確認のための情報や、オンラインバンキングで使うための「ID」や「パスワード」などを設定することがあります。
- 申し込みを完了させる: 入力が終わったら申し込みを確定します。銀行によっては、後日郵送で利用に必要な情報や確認コードが送られてくる場合もあります。
- ログインして利用開始: 申し込み手続きが完了し、必要な情報が揃ったら、銀行のウェブサイトや専用のスマートフォンアプリから、ご自身で設定したIDとパスワードを使ってログインし、サービスの利用を開始します。
専門用語が出てきて難しく感じるかもしれませんが、銀行のウェブサイトには、多くの場合、分かりやすい説明や「よくある質問」のページが用意されています。不明な点は、焦らず確認しながら進めることが大切です。
「安全性」が一番心配?オンラインバンキングを安全に使うために
オンラインでのお金のやり取りと聞くと、やはり心配になるのが安全性ではないでしょうか。「間違えてしまったらどうしよう」「変なサイトに誘導されたら?」といった不安があるのは当然のことです。
オンラインバンキングは、銀行が様々な安全対策を講じて提供しているサービスですが、利用者側でも気をつけるべき点がいくつかあります。安心してサービスを使うために、次のポイントをぜひ知っておいてください。
1. 銀行が提供するセキュリティ機能を活用する
多くの銀行では、安全性を高めるために様々な機能を提供しています。
- 二段階認証: これは、IDとパスワードでログインするだけでなく、それに加えて別の方法でも本人確認を行う仕組みです。例えば、登録した電話番号に送られてくる数字(ワンタイムパスワード)を入力したり、専用のアプリを使って承認したりする方法があります。二段階認証を設定することで、もしパスワードが盗み見られたとしても、不正にログインされるリスクを大幅に減らすことができます。
お使いの銀行がどのようなセキュリティ機能を提供しているかを確認し、ぜひ活用してください。特に二段階認証は、設定することを強くおすすめします。
2. IDやパスワードは厳重に管理する
オンラインバンキングを利用するために設定したIDやパスワードは、いわばインターネット上での「ご自身の鍵」です。
- 人に教えない: 家族であっても、安易に教えないようにしましょう。銀行員や警察官などが、電話やメールでこれらの情報を尋ねることは絶対にありません。
- 推測されにくいものにする: 生年月日や電話番号など、他の人にも分かりやすい情報はパスワードに使わないようにしましょう。
- 使い回さない: 他のインターネットサービス(例えば、ネットショッピングのサイトなど)で使っているパスワードと同じものは使わないようにしましょう。
- メモに残す場合は厳重に: どうしてもメモが必要な場合は、他の人に見られない場所に保管し、オンラインバンキングに関するものだと分からないような工夫をしましょう。
3. 不審なメールやウェブサイトに注意する(フィッシング詐欺)
近年、「フィッシング詐欺」という手法が増えています。これは、銀行を装った偽物のメールやSMS(ショートメッセージ)を送りつけ、偽物のウェブサイトに誘導して、お客様のIDやパスワード、カード番号などの大切な情報を盗み取ろうとするものです。
- 銀行がメールやSMSでパスワードなどを尋ねることはありません。 もしそのようなメールが届いたら、それは偽物だと疑ってください。
- メールやSMSに記載されているリンクを安易にクリックしない。 銀行のサイトに行きたいときは、自分で検索するか、ブックマーク(お気に入り)から正規のサイトにアクセスしましょう。
- 見た目が本物そっくりでも油断しない。 偽物のサイトは非常に巧妙に作られていることがあります。少しでもおかしいと感じたら、入力はやめましょう。
もし不審なメールやサイトを見かけたら、絶対に入力せず、お使いの銀行に直接電話などで確認することをおすすめします。
4. 利用後は必ずログアウトする
オンラインバンキングの利用が終わったら、必ず画面にある「ログアウト」のボタンを押してください。ログアウトをしないまま画面を閉じると、次にその機器を使う人が、そのままあなたのオンラインバンキングにアクセスできてしまう危険があります。
5. スマートフォンやパソコン、アプリを最新の状態にする
お使いの機器のソフトウェア(OS)や、銀行のアプリは、常に新しいバージョンが公開されています。新しいバージョンには、セキュリティを高めるための対策が含まれていることが多いです。通知が来たら、できるだけ速やかに更新(アップデート)を行うようにしましょう。
困った時は、一人で抱え込まないで
オンラインバンキングの操作方法が分からなくなったり、不審な点に気づいたりした場合は、一人で悩まず、すぐに利用している銀行に相談してください。多くの銀行では、オンラインバンキング専用の問い合わせ窓口や電話サポートを用意しています。
ご家族や信頼できる知人に相談するのも良いでしょう。ただし、前述の通り、IDやパスワードなどの大切な情報は他人に教えないように注意が必要です。
安心・安全に、自宅で便利に
オンラインバンキングは、慣れるまでは少し難しく感じるかもしれませんが、一度使い方を覚えれば、銀行に行く手間が省け、ご自身のペースで手続きができる大変便利なサービスです。
ご紹介した安全対策のポイントに注意しながら、無理のない範囲で少しずつ始めてみてはいかがでしょうか。大切なのは、慌てずに、分からないことはそのままにせず確認することです。
デジタル技術を上手に活用して、ご自身の生活をより快適で安心できるものにしていきましょう。